【練習用台本】天井に詰まった鳩(詩)
声優・朗読の練習に使える短編台本として、詩作品を掲載しています。
情景の浮かび上がる静かな語りを試したい方や、声の余白を意識した読み方のトレーニングにご活用ください。
※本作品には関西弁表現が含まれています。
そのまま声に出してみるのも、標準語に置き換えてみるのも自由です。
語感の違いを感じながら、表現の幅を広げてみてください。
『天井に詰まった鳩』
高架下のホーム
誰も見上げへん天井の、
もっと上の、もっと奥の、
その隙間に
鳩が詰まっていた。
三匹くらい。
いや、三羽というべきか。
それすら迷う、遠い距離。
隙間は、
「居場所がない」者を
そっと受け入れるために
最初からあったんかもしれん。
人の目が届かん高さで、
ギュウギュウに押し黙った羽根たちは
何を見ていたんやろ。
電車の風をまともに浴びながら
身じろぎもせず
彼らはただ、
そこにいてもええんや
と
教えてくれていた。
詰まってるんちゃう。
宿ってるんや。
世界の隙間に、
今日も誰かが
そっと自分を差し込んでる。
ポポッ🕊✨
詩が浮いてるんじゃない、世界が沈んでるだけや。
※本台本は練習用として自由にご使用いただけますが、商用利用・転載はご遠慮ください。
録音・朗読・発声練習など、日々のトレーニングにご活用ください。