クセ取りが9割 ――整えるとは削ぐこと

251103クセ取りが9割 ――整えるとは削ぐこと

著者:声優講師 Kaori

声を磨くということは、何かを足していくことではない。

むしろ、余計なものを削ぎ落とし、素の声に戻していく作業だ――。

『クセ取りが9割』は、声優講師kaoriが現場と講座の両面からたどり着いた「整えるとは削ぐこと」という結論を、丁寧に言葉にした一冊。

多くの人が気づかないまま抱えている「声のクセ」。

それは、個性のように見えて、実は“伝わらない原因”になっていることが少なくない。

語尾がのびる、第一音がぬるっと始まる、形容詞が無色になる――。

その小さなズレが積み重なると、どれだけ内容がよくても届かなくなる。

本書では、声の癖を「悪」ではなく「心の防御反応」として捉える。

クセは、心を守るために無意識に張られた膜。

それを一枚ずつ剥がしていくことで、声は本来の姿を取り戻していく。

削ぐことは、捨てることではない。

磨くことでもない。

ただ、戻ること。

さらに、NHKアナウンサーのリズム模写や、朗読・ナレーションの「出だし」「息」「余白」の整え方も具体的に紹介。

読解力を高める訓練法として、写し取りの効果やモノマネの活用法にも触れる。

また、章末には哲学者リス「イナン教授」が登場し、声と心の関係を俯瞰する一言を添える。

声に意思がないと、聞く意味が生まれない。

逆に、意思をもって削ぎ落とせば、どんな声も“聴き手を導く声”へと変わる。

あなたの中に眠る本来の声は、もうすでにある。

あとはその声を覆う薄い膜を、静かに取り除くだけでいい。

『クセ取りが9割』――それは、声に限らず、生き方を整えるための哲学でもある。


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