自称俳優図鑑──愛すべき自称俳優たち

声がひらく瞬間には、いつも物語が寄り添っています。
読むことは、自分の呼吸に触れ、言葉の重さや明るさに気づき、世界との距離をそっと整える行為です。本書は、声優講師kaoriが長年のレッスンで大切にしてきた「読みあげの基礎」と「物語と声の関係」を、やさしい物語のかたちでまとめた一冊です。
登場するのは、夕暮れの森に並んで座るリスと黒カピバラ。ふたりがゆっくりと奥へ進んでいくたびに、読者の声もまた、少しずつひらいていきます。
気持ちを押しつけないこと。無理に演技を足さないこと。まずは言葉の呼吸に耳を澄ませること。基本に立ち返ることで、声は自然に伸び、響きが変わり、感情の居場所も整っていきます。
声が出にくい日、緊張で固くなるとき、自分の声が好きになれないとき。本書には「姿勢」「息」「言葉の扱い方」「物語との距離感」など、レッスン現場で繰り返し伝えてきたエッセンスをやわらかく織り込みました。
読み進めるうちに、リスと黒カピバラの世界の中で、少しずつ力が抜けていく感覚を味わっていただけるはずです。
また本書は『ポポッと声優手帳2026』と連動し、読みあげの学びを日常に落とし込める設計になっています。物語を読むたびに声がひらき、声がひらくたびに日常の景色が少し変わる――そんな循環を、やさしく育てていく一冊です。
読むことは、声の旅のはじまり。その最初の灯りとして、本書をそっと手に取っていただけたら嬉しいです。
ポポッ🐦✨
声は、取り戻すものじゃなくて、思い出すものやで。