なぜ今も「外郎売」?──声優志望なら知っておきたい、その理由
外郎売(ういろううり)が声優やアナウンサーの練習に使われるのはなぜでしょうか?
答えはシンプルです。
「発声」「滑舌」「リズム感」──声の基礎をすべて鍛えられる教材だから。
早口言葉のように感じるかもしれませんが、外郎売はただの言葉遊びではありません。
発声の土台をつくり、呼吸をコントロールし、さらに表現力まで磨ける、まさに“声の万能トレーニング”なのです。
本記事では、外郎売がなぜ今も使われ続けているのか、その理由と練習方法を解説します。声優志望なら必ず知っておきたい内容です。
\ この記事のもくじ /
- 外郎売(ういろううり)とは?
- なぜ声優は外郎売を練習するのか【3つの理由】
- 早口で長いセリフに隠された工夫
- 外郎売の歴史と背景
- 外郎売を効果的に練習する方法・ポイント
- 今日からできる!外郎売を声に出してみよう
外郎売(ういろううり)とは?
「外郎売(ういろううり)」と聞いて、あなたは何を思い浮かべますか?
早口言葉のような長台詞?
滑舌練習の定番?
あるいは、和菓子の名前?
……実はこの「外郎売」、今も現役で使われている、れっきとした“声のトレーニング台本”なんです。
なぜ声優は外郎売を練習するのか【3つの理由】
① 発音・滑舌・間(ま)の訓練に最適
日本語の音のバリエーション(あかさたな〜濁音・破裂音など)が、これでもかというほど詰まっています。
「言いづらい音の並び」を繰り返すことで、自然と口の筋肉が鍛えられるんです。
② 息継ぎとテンポ感のトレーニングになる
外郎売は約5分にもおよぶ長文。
どこで息を吸い、どうテンポを保って読むかを考えることで、朗読やセリフ読みの基礎力が高まります。
③ 一人芝居としての完成度が高い
これはただの読み上げではありません。
登場人物(薬売り)になりきって語ることで、“一人で観客の心を動かす”練習にもなるのです。
最初は「こんなん無理やん!」と思うかもしれません。
私もそうでした。途中で噛んで、舌がもつれて、自信をなくしたこともあります。
でも、声に出すたびに少しずつ口が覚えていくんです。
大事なのは“完璧に読む”ことではなく、“挑戦してみる”こと。
外郎売の歴史と背景
「外郎売」はもともと、江戸時代の歌舞伎役者・二代目 市川團十郎によって作られました。
もとは観客に“薬”を売る口上として生まれ、歌舞伎演目のひとつとして今も上演されることがあります。
ちなみに「外郎(ういろう)」とは、お菓子ではなく薬の名前。
かつては胃腸薬として広く知られており、それを売るためのセリフだったのです。
つまり外郎売とは──歴史ある台本であり、舞台上での“表現力”を試される演技そのものなんですね。
外郎売の物語を、現代語でたどってみる
むかしむかし、薬を売りながら町を旅していた一人の若者がいました。
彼が売っていたのは「外郎(ういろう)」という、不思議なくらい効き目のあるお薬。
その薬の名前の由来、原産地、効能──すべてを語りながら、人々の興味をひきつけ、心を動かしていきます。
このセリフは、ただ言葉を並べているだけではありません。
「あなたが何者か」を、観客に伝える台詞なんです。
舞台の冒頭で演者が観客の注意を引きつける、そんな“導入の一人語り”として今も使われることがあります。
外郎売は、まさに「言葉だけで空間をつくる力」が試される台本なんです。
外郎売を効果的に練習する方法・ポイント
実際に多くの声優養成所や舞台系のワークショップでは、今もこの「外郎売」を使っています。
私自身も指導現場で、生徒の発声や滑舌、テンポ感の確認に外郎売を用いています。
どこまで読めるか、どう演じ分けられるか──そこには、その人の“声の地力”があらわれるのです。
なお、外郎売の練習は滑舌改善にも直結します。
詳しくは 滑舌練習の基本 で原因と基礎トレーニング法を解説しています。
- 【ステップ1】まずはゆっくり一文だけ読んでみる
- 【ステップ2】つまった部分を、口だけ動かして繰り返す
- 【ステップ3】声に出して、区切りやテンポを意識してみる
- 【ステップ4】録音して、自分の声を聞いてみる(勇気いるけど、大事!)
今日からできる!外郎売を声に出してみよう
外郎売を最初から最後まで読むのは、なかなか大変かもしれません。
でも、まずは一文だけ、声に出して読んでみることから始めてみませんか?
「外郎売」を、“あなたの声を育てる味方”にしてみてください。
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おわりに
- 外郎売は「発声・滑舌・リズム」を一度に鍛えられる教材。
- ただの早口ことばではなく、観客をひきつける一人芝居の台本。
- 大事なのは「完璧に読む」ことより「挑戦すること」。
「古典なんて…」と敬遠していた方ほど、外郎売にふれて驚くかもしれません。
これは、“声で伝える力”のすべてが詰まった一人芝居なのです。
さあ、あなたの声で、この言葉たちに命を吹き込んでみませんか?
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でもね、「声に出すこと」が何より大事。
カッコつけなくていいの、まずは口を動かしてみてね!
声は誰でも育てられます。あなたのペースで、一歩ずついきましょう。
